シロです。

もしもの時に残された家族の生活を保障する生命保険。
日本では、2015年の相続税増税を機に、生命保険を活用する人が増えました。

ただ、生命保険の契約形態によっては、相続税ではなく贈与税が課される場合があります。
日本の法律では、贈与税は控除がほとんどありません。
そのため、本来課税されないはずの生命保険が、契約形態のミスで課税対象になることもあります。

今回は、相続が発生した場合の、生命保険の税金についてお話します。
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生命保険にかかる税金の種類

受け取った生命保険金にどんな税金がかかるかは、「保険料を支払った人」と「保険金を受け取る人」の関係で決まります。
次の表に、この関係をまとめました。
図2


相続税

Aさんが、自分が亡くなった場合に備えて生命保険に加入して保険金を支払っており、
その保険金をBさんが受け取った場合、受け取った保険金には相続税が課税されます。
Aさんが生きている間に作った資産(支払った保険金)を、Bさんが相続したとみなされるためです。

例)
保険金を支払った人・・・自分
亡くなった人・・・自分
保険金を受け取った人・・・配偶者、子供、両親など

贈与税

Bさんが亡くなった場合に備えて、Aさんが生命保険に加入して保険金を支払っており、
その保険金をCさんが受け取った場合、受け取った保険金には贈与税が課税されます。
Aさんが作った資産(支払った保険金)を、Aさんが生きている間に、Cさんに贈与したとみなされるためです。

例)
保険金を支払った人・・・自分
亡くなった人・・・配偶者
保険金を受け取った人・・・子供、孫など

所得税

Bさんが亡くなった場合に備えて、Aさんが生命保険に加入して保険金を支払っており、
その保険金をAさんが受け取った場合、保険料には所得税が課税されます。
Aさんが作った資産(支払った保険金)で、保険金という資産を作ったとみなされるためです。

例)
保険金を支払った人・・・自分
亡くなった人・・・配偶者
保険金を受け取った人・・・自分

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生命保険金の税金額の違い


「保険料を支払った人」と「保険金を受け取る人」の関係によって、かかる税金の種類が違うことはお分かりいただけたと思います。
では、生命保険はどの課税対象として受け取ればよいのでしょうか?

ここでは、身近な4つのケースについてご紹介します。

相続税と贈与税

1つ目は、相続税と贈与税の違いです。
これは、次のような場合に発生します。

図1

ご自身と配偶者の方が同じ財布、という方は多いと思います。
このため、保険料は自分の給与で支払っているけど、契約上は配偶者が支払っているという場合があります。
これらのケースについて、保険金が2,000万円であった場合の税金を計算してみます。
ここで、家族構成は自身、配偶者、子供1人とします。

〇ケース1:相続税の場合
相続税を計算するにあたり、まず非課税枠を計算します。
生命保険金の非課税額は、次の式で計算されます。

非課税額=500万円×法定相続人の数

今回の家族構成では、法定相続人は2人ですので、非課税額は1,000万円です。
相続税は、保険金1,000万円分と、他の全ての相続財産の合計額に対して計算されます。
(相続税では、3,000万円+法定相続人×600万円の基礎控除も設けられているため、
 他の相続財産が少なければ、さらに保険金分の税金は減少します。)

〇ケース2:贈与税の場合
贈与税の場合、生命保険金に対する非課税枠はありません。
このため、その年に贈与された合算額に対して、110万円が基礎控除として差し引かれ、贈与税が計算されます。
つまり、贈与税は保険金1,890万円分と、他の贈与財産の合計額に対して計算されます。

このように、契約形態が少し異なるだけで、課税される保険金の額が大きく異なります

相続税と所得税

2つ目は、相続税と所得税の違いです。
これは、次のような場合に発生します。
図2
先ほどと同様に、保険料は自分の給与で支払っているけど、
契約上は配偶者の方が支払っているという場合に、ケース3とケース4の違いが生じます。
これらのケースについて、保険金が2,000万円であった場合の税金を計算してみます。
ここで、家族構成は自身、配偶者、子供1人とします。

〇ケース3:相続税の場合
これは、ケース1と同じですので、説明は省略します。
相続税は、保険金1,000万円分と、他の全ての相続財産の合計額に対して計算されます。

〇ケース4:所得税の場合
この場合、受け取った保険金は、一時所得として扱われます。
一時所得は、次のように計算されます。

一時所得 = (総収入額 - 50万円)×0.5

今回、2,000万円の保険金を受け取った場合、一時所得は975万円となります。
所得税は、保険金975万円分と、他の総所得(給与所得や事業所得など)の合計額から、
累進課税によって計算されます。


以上のように、所得税と相続税のいずれが低いかは、他の相続財産、およびご自身の所得によって異なります。
一般的には、相続税の方が低くなることが多いようです。

おわりに

生命保険金は、保険料を支払っている人(契約者)と、受取人の関係によって、
課税される税金の種類が異なり、税金額も大きく変わります。
特に、贈与税は非課税額が最も少ないため、税金も高くなることが多いです。

ご家族に遺される財産が、契約が異なるために大幅に減ってしまっては損です。
今一度、ご自身の保険の契約内容を見直してみることをおすすめします。

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