シロです。

厚生労働省が発表した「将来の公的年金の財政見直し(財政検証)」において、
「年金水準を維持するには68歳まで働け」という報告がなされたと話題になっています。

財政検証とは、年金制度が持続可能かどうかを検証する報告書です。
今回の報告書では、日本の経済成長率が-0.5~0.9%の6ケースについて試算しています。

ただし、いくつかの不自然な前提で資産されており、もはや年金はあてにできないと考えています。

1つ目の不自然な点は、日本の経済成長率がプラスであると仮定されている点です。
財政検討資料の中では、今後の労働人口が年1%減少すると試算されています。
さらに、政府は経済成長の足掛かりとすべくゼロ金利政策をはじめて20年が経過したにも関わらず、
企業は原料費上昇に耐えきれないために(サイレント)値上げを始めています。

今回の報告書で、このような状況に沿っているのは、経済成長率0%か、-0.5%の2ケースのみであり、
さらに経済成長率が低いケースも想定すべきでしょう。


2つ目の不自然な点は、所得代替率(年金受給額の現役男子の手取り平均に対する割合)の計算方法です。

所得代替率の分母は、「現役男子の平均手取り収入額」となっています。
総務省が実施する国勢調査によれば、日本の共働き世帯率は2016年時点で約6割で増加傾向にあり、
世間の家庭の多くは夫婦二人の収入で生活をしています。
分母を「夫婦二人の平均手取り収入」とすれば、所得代替率は大きく低下します。

また、所得代替率の分子は、「夫婦二人の基礎年金+夫の厚生年金」となっています。
ここで、分母は手取り収入、つまり社会保険料や税金が差し引かれた収入となっていますが、
分子は年金の受給額そのもので税金等は差し引かれていないため、実際の受給額より高くなっています。

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3つ目の不自然な点は、経済成長率が-0.5%の場合においても、
物価上昇を考慮した実質平均年収が年率0.4%で増加すると仮定している点です。
日本のサラリーマンの平均年収は、確かに平成21年から0.36%増加傾向にありますが、
この数値では物価上昇が考慮されていません。
報告書の物価上昇率0.5%を使えば、物価上昇を考慮した実質平均年収はマイナスです。
つまり、報告書では額面の平均年収の増加率=社会保険料(国民年金の原資収入)を過大に見積もっています。

報告書では、経済成長率が-0.5%のケースでは、
2052年には、年金の積立金がなくなり、所得代替率は46%であると予想されています。

しかし、報告書では年金の積立金の収入(社会保険料)を多く見積もっているため、
実際に年金の積立金がなくなるのはさらに早いと考えられます。
また、所得代替率を、基準を夫婦共働き世代の年収とし、年金に対する税金を考慮すれば、
厚生労働省が発表した所得代替率は半分程度に減少すると考えられます。
日本の経済成長率が減速すれば、年金枯渇はさらに早いでしょう。

先日、「老後資産は2,000万円必要」という報告書が大きな話題を呼びました。
この報告書では、現状の年金受取額を想定していますので、
年金受給額が減少するという今回の報告を受けて、老後に必要な資産はさらに増加します。

シロがおすすめする資産運用方法は、つみたてNISAによる投資信託や、iDeCoです。
NISAでは配当収入が非課税、iDeCoでは拠出額全額が収入から控除されるため、
今後税金が増える日本ではぜひ活用しておきたい制度です。
年金に少しでも不信感も持たれた方、今からでも投資の勉強を始めてみましょう。

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