シロです。
「老後資金2,000万円不足」という金融庁の報告書が話題になりました。
この報告書では、現状の年金支給額、寿命を根拠として2,000万円不足と試算しています。
一方、将来的に年金支給額が減少、寿命が増加することを考えれば、
夫婦二人であれば、老後資金は3,000万円程度必要であると考えられます。
報告書では「将来に向けて長期・積立・分散投資による資産形成を行う」ことを提案しています。
3,000万円というと高額ですが、老後までに資産形成が可能でしょうか?
今回は、夫婦二人の老後資金の準備計画を検討しましたので、ご紹介します。
まず、預貯金のみで3,000万円の資産を貯蓄する場合の毎月の貯蓄額を計算してみます。
預貯金の開始年齢は30歳とし、利息は普通預金の中で最も高い0.2%とします。
(楽天銀行を想定しています。また利子に対する税金は20%とします。)
上の図は、65歳までに3,000万円貯蓄する場合、資金準備完了年齢と毎月必要な貯蓄額の関係です。
例えば、65歳で資金準備完了する場合、利息率0.2%で月69,500円預貯金し続ける必要があります。
年収が日本人平均の450万円の場合、所得税、社会保険料を除く毎月の手取りは29.6万円ですので、
毎月の手取りの23%を預貯金する必要があります。
毎月手取りの1/5程度を貯蓄するというのは、非常に重い負担です。
また、ここでは老後生活資金のための蓄えのみ考慮しており、
住宅ローンの返済資金や、老後の医療費等は考慮していません。
ただし、老後資金3,000万円は、65歳で引退して、その後の所得がなく、
平均寿命である90まで生きた場合に必要とされる金額です。
65歳で引退せずにその後も働き続ける場合、毎月の預貯金額は軽減されます。
次に、金融庁の報告書にあるように、長期投資を用いた場合の毎月の投資額を計算します。
先と同じように、投資開始年齢は30歳としました。
投資戦略は、配当を再投資するものとし、利率は1~3%としました。
(配当利益に対する税率は20%とします。)

3,000万円の貯蓄に向けて、毎月必要な投資額/万円
65歳からの老後資金3,000万円を準備して、65歳で退職する場合を考えます。
預貯金のみで老後資金を準備するためには、毎月7万円貯蓄する必要があります。
配当の利率1%で投資ができれば、毎月6.2万円の投資で済みます。
また、頑張って毎月7万円を捻出できれば、3年早い62歳で老後資金を準備することができます。
62~65歳の3年間は貯蓄が不要で、毎年24万円(3,000万円の1%ー税金)の配当収入があります。
早期退職には資金不足ですが、老後に向けて新しいことに挑戦する余裕ができます。
配当の利率3%であれば、65歳までの毎月の投資額は4.6万円ですので、
年収が450万円であれば、手取りの16%の投資で良くなります。
毎月7万円の投資を継続できるのであれば、56歳で老後資金が準備完了しますので、
9年間も、余剰資金で老後の楽しみに向けた投資が可能です。
以上は、老後資金についての計算であり、住宅ローン等は考慮していません。
しかし、65歳まで働く場合、利率3%で投資できれば、貯蓄のみと比べて毎月2.4万円も余裕があるため、生活にも余裕ができると思います。
シロは、持ち家のローンで支払うお金は、資産形成に使用すべきと考えています。
一方、定年後は次の理由から持ち家を購入すべきと考えています。
〇資産形成が不要である
〇子どもがいないため、必要な家のサイズが変わらない
〇中古マンションを購入した方が生活費が抑えらる
(65~90歳の25年間、家賃8万円とすると、総額2,400万円)
〇30年後の日本は、人口減少で住宅の需要が減少しており、
住宅価格は現在よりも減少していると考えられる
住宅は中古マンションを考えており、購入価格は1,000万円(リフォーム代含む)とします。
つまり、我が家ではさらに1,000万円の老後資金が必要となります。
必要な老後資金が4,000万円の場合の、毎月の必要貯蓄額は次の通りです。
4,000万円の貯蓄に向けて、毎月必要な投資額/万円
預貯金のみで65歳までに4,000万円準備すると、毎月9.3万円も貯蓄が必要です。
利率3%で投資できた場合には、毎月の投資額は6.2万円ですので、ずいぶん余裕ができます。
老後生活に向けて必要な毎月の資金を、預貯金、および投資の場合に計算しました。
預貯金のみで3,000万円を貯蓄するには、65歳まで毎月7万円を預貯金する必要がありますが、
投資の年利率が1%であれば月6.2万円、3%であれば月4.6万円の投資で済みます。
年利率1%の投資であれば、投資でなくとも個人年金保険で達成可能な利率です。
一方、年利率3%となると、高配当の米国株への投資が必要となります。
「投資はリスクがありそうだし、安全に貯金しよう」というのも自由です。
ただし、最初に述べたように、金融庁が老後に向けて投資による資産形成を進める時代です。
シロは、安定した老後生活を送りたいので、今後も倹約・投資も行っていきます。
今後は、シロの資産形成計画なども紹介していきたいと考えています。
「老後資金2,000万円不足」という金融庁の報告書が話題になりました。
この報告書では、現状の年金支給額、寿命を根拠として2,000万円不足と試算しています。
一方、将来的に年金支給額が減少、寿命が増加することを考えれば、
夫婦二人であれば、老後資金は3,000万円程度必要であると考えられます。
報告書では「将来に向けて長期・積立・分散投資による資産形成を行う」ことを提案しています。
3,000万円というと高額ですが、老後までに資産形成が可能でしょうか?
今回は、夫婦二人の老後資金の準備計画を検討しましたので、ご紹介します。
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預貯金による資産形成
まず、預貯金のみで3,000万円の資産を貯蓄する場合の毎月の貯蓄額を計算してみます。
預貯金の開始年齢は30歳とし、利息は普通預金の中で最も高い0.2%とします。
(楽天銀行を想定しています。また利子に対する税金は20%とします。)

例えば、65歳で資金準備完了する場合、利息率0.2%で月69,500円預貯金し続ける必要があります。
年収が日本人平均の450万円の場合、所得税、社会保険料を除く毎月の手取りは29.6万円ですので、
毎月の手取りの23%を預貯金する必要があります。
毎月手取りの1/5程度を貯蓄するというのは、非常に重い負担です。
また、ここでは老後生活資金のための蓄えのみ考慮しており、
住宅ローンの返済資金や、老後の医療費等は考慮していません。
ただし、老後資金3,000万円は、65歳で引退して、その後の所得がなく、
平均寿命である90まで生きた場合に必要とされる金額です。
65歳で引退せずにその後も働き続ける場合、毎月の預貯金額は軽減されます。
投資による資産形成
次に、金融庁の報告書にあるように、長期投資を用いた場合の毎月の投資額を計算します。
先と同じように、投資開始年齢は30歳としました。
投資戦略は、配当を再投資するものとし、利率は1~3%としました。
(配当利益に対する税率は20%とします。)

準備完了年齢 | 年利率0.2% (預貯金) | 年利率1% | 年利率2% | 年利率3% |
---|---|---|---|---|
40歳 | 24.8 | 24.1 | 23.3 | 22.4 |
42歳 | 20.7 | 19.9 | 19.1 | 18.2 |
44歳 | 17.7 | 16.9 | 16.1 | 15.2 |
46歳 | 15.4 | 14.7 | 13.8 | 13.0 |
48歳 | 13.7 | 13.0 | 12.1 | 11.3 |
50歳 | 12.3 | 11.6 | 10.7 | 9.9 |
52歳 | 11.2 | 10.4 | 9.6 | 8.8 |
54歳 | 10.2 | 9.5 | 8.6 | 7.8 |
56歳 | 9.4 | 8.7 | 7.8 | 7.0 |
58歳 | 8.7 | 8.0 | 7.1 | 6.4 |
60歳 | 8.1 | 7.4 | 6.6 | 5.8 |
61歳 | 7.9 | 7.1 | 6.3 | 5.5 |
62歳 | 7.6 | 6.9 | 6.0 | 5.3 |
63歳 | 7.4 | 6.6 | 5.2 | 5.1 |
64歳 | 7.2 | 6.4 | 5.0 | 4.8 |
65歳 | 7.0 | 6.2 | 4.8 | 4.6 |
65歳からの老後資金3,000万円を準備して、65歳で退職する場合を考えます。
預貯金のみで老後資金を準備するためには、毎月7万円貯蓄する必要があります。
配当の利率1%で投資ができれば、毎月6.2万円の投資で済みます。
また、頑張って毎月7万円を捻出できれば、3年早い62歳で老後資金を準備することができます。
62~65歳の3年間は貯蓄が不要で、毎年24万円(3,000万円の1%ー税金)の配当収入があります。
早期退職には資金不足ですが、老後に向けて新しいことに挑戦する余裕ができます。
配当の利率3%であれば、65歳までの毎月の投資額は4.6万円ですので、
年収が450万円であれば、手取りの16%の投資で良くなります。
毎月7万円の投資を継続できるのであれば、56歳で老後資金が準備完了しますので、
9年間も、余剰資金で老後の楽しみに向けた投資が可能です。
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我が家の場合(持ち家がない場合)
以上は、老後資金についての計算であり、住宅ローン等は考慮していません。
しかし、65歳まで働く場合、利率3%で投資できれば、貯蓄のみと比べて毎月2.4万円も余裕があるため、生活にも余裕ができると思います。
シロは、持ち家のローンで支払うお金は、資産形成に使用すべきと考えています。
一方、定年後は次の理由から持ち家を購入すべきと考えています。
〇資産形成が不要である
〇子どもがいないため、必要な家のサイズが変わらない
〇中古マンションを購入した方が生活費が抑えらる
(65~90歳の25年間、家賃8万円とすると、総額2,400万円)
〇30年後の日本は、人口減少で住宅の需要が減少しており、
住宅価格は現在よりも減少していると考えられる
住宅は中古マンションを考えており、購入価格は1,000万円(リフォーム代含む)とします。
つまり、我が家ではさらに1,000万円の老後資金が必要となります。
必要な老後資金が4,000万円の場合の、毎月の必要貯蓄額は次の通りです。
準備完了年齢 | 年利率0.2% (預貯金) | 年利率1% | 年利率2% | 年利率3% |
---|---|---|---|---|
40歳 | 33.1 | 32.2 | 31.0 | 29.9 |
42歳 | 27.5 | 26.6 | 25.4 | 24.3 |
44歳 | 23.6 | 22.6 | 25.4 | 24.3 |
46歳 | 20.6 | 19.6 | 18.4 | 17.3 |
48歳 | 18.3 | 17.3 | 16.1 | 15.0 |
50歳 | 16.4 | 15.4 | 14.3 | 13.2 |
52歳 | 14.9 | 13.9 | 12.8 | 11.7 |
54歳 | 13.6 | 12.7 | 11.5 | 10.4 |
56歳 | 12.6 | 11.6 | 10.4 | 9.4 |
58歳 | 11.6 | 10.7 | 9.5 | 8.5 |
60歳 | 10.9 | 9.9 | 8.7 | 7.7 |
61歳 | 10.5 | 9.5 | 8.4 | 7.4 |
62歳 | 10.2 | 9.2 | 8.1 | 7.0 |
63歳 | 9.8 | 8.9 | 7.7 | 6.7 |
64歳 | 9.5 | 8.6 | 7.5 | 6.5 |
65歳 | 9.3 | 8.3 | 7.2 | 6.2 |
預貯金のみで65歳までに4,000万円準備すると、毎月9.3万円も貯蓄が必要です。
利率3%で投資できた場合には、毎月の投資額は6.2万円ですので、ずいぶん余裕ができます。
まとめ
老後生活に向けて必要な毎月の資金を、預貯金、および投資の場合に計算しました。
預貯金のみで3,000万円を貯蓄するには、65歳まで毎月7万円を預貯金する必要がありますが、
投資の年利率が1%であれば月6.2万円、3%であれば月4.6万円の投資で済みます。
年利率1%の投資であれば、投資でなくとも個人年金保険で達成可能な利率です。
一方、年利率3%となると、高配当の米国株への投資が必要となります。
「投資はリスクがありそうだし、安全に貯金しよう」というのも自由です。
ただし、最初に述べたように、金融庁が老後に向けて投資による資産形成を進める時代です。
シロは、安定した老後生活を送りたいので、今後も倹約・投資も行っていきます。
今後は、シロの資産形成計画なども紹介していきたいと考えています。
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