シロです。

政府、与党の税制調査会で、NISA制度の恒久化が見送られたと報道されました。

NISA(少額投資非課税制度)とは、株式、投資信託の利益が非課税となる制度です。
利益が非課税となる株式、投資信託の購入は、毎年120万円に制限されており、非課税期間は5年です。

共同通信の発表は以下の通りです。
 政府、与党は16日、期限付きで導入された少額投資非課税制度(NISA)について、
 恒久化を見送る方針を固めた。恒久化は金融庁や証券業界が求めていたが、
 現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しいと判断した。
NISA制度には、非課税対象となる投資信託購入額が40万円までで、非課税期間が20年である「つみたてNISA」もあります。
与党の税制調査会は、これまでも少額からの積立・分散投資を促進するため、
NISA制度をつみたてNISAに一本化することを目指すと発言してきました。

老後に向けた資産形成において、長期・分散投資が必要であることは金融庁が指摘しています。
配当金や売買益に対する税率は約20%と高いことから、効率的に資産を増やすためには、
非課税制度の利用は必須です。
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ただし、つみたてNISAを老後の資産形成に使用するには、2つの注意点があります。
NISAとつみたてNISAの特徴を、次の表にまとめました。


NISAつみたてNISA
非課税枠(年間)120万円40万円
非課税期間5年20年
投資対象国内・国外の上場株式
株式投資信託
(ETF、REITを含む)
一定の条件にあった
株式投資信託、ETF

一つ目の注意点は、つみたてNISAの投資対象が、手数料のある株式投資信託とETFのみであることです。

手数料は、大きく分けて、保有している間に差し引かれる信託報酬と、
ファンドによっては発生する解約・換金時の手数料(信託財産留保額)です。

信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費です。
信託報酬額は投資信託ごとに年間約0.1~0.6%に設定されており、毎日差し引かれます。

例えば、信託報酬が年間0.3%の投資信託を40万円購入し、1年間価格が変化しなかったとします。
価格変化がなくとも、毎日信託報酬(総資産の0.3%/365日)が差し引かれ、
1年後には総資産が39万8,800円に減少しています。

一方、上場株式は、これら信託報酬、信託財産留保額がありません。
そのため、40万円投資した場合、一年間価格変動がなくとも、総資産は40万円のままです。

さらに、解約・換金時にかかる信託財産留保額は、一般的に0.3%に設定されています。

つまり、投資信託で資産を増やすためには、手数料(年0.3%)を上回り、
かつ、投資信託保有中に0.3%以上の利益が得られる投資信託を選ぶ必要があります。


2つ目の注意点は、つみたてNISAの対象枠が年間40万円しかないことです。
毎年40万円ずつ投資信託を購入し続けた場合、25~65歳の40年の投資総額は1,600万円です。
毎年1%ずつ利益が得られたとしても、40年後の資産は1,975万円ですので、
金融庁が老後資金として必要とした2,000万円には達していません。

40年後には寿命が延び、老後生活が長引くこと、年金受給開始年齢の70歳への引き伸ばしが
検討されていることを考えれば、老後資金は3,000万円は必要と考えられます。
つまり、つみたてNISAに加えて、課税枠で資産運用、貯蓄を行う必要があります。


以上から、つみたてNISA枠だけでは、老後資産の形成を行うことはできません。
政府が「少額からの積立・分散投資を促進するため」に、NISA制度をつみたてNISAに一本化するのであれば、つみたてNISAの非課税枠の増額も検討されるべきと思います。

一方、個人投資家の方も、自身の老後資金がいくら不足するのかをしっかり資産し、
長寿命化、国民年金の原資不足等の影響をしっかり把握して資産運用をすすめるべきです。


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